型紙要らずのなんちゃって着物・羽織の製作方法を紹介したいと思います。
刀剣乱舞や和装系のキャラクター、オリジナルコスをされたい方おススメの製作方法です☆
kai
解説のみになるのでこの方法で製作したコス写を紹介しながらミニサイズで作って行きます。
軽い採寸のみで製作出来ちゃう
なんちゃって着物
1.なんちゃって着物と羽織
このコスは着物も羽織も全部ある程度の採寸で製作してます。
着物には『おくみ』と言われる部分がありますが、羽織はその『おくみ』無しで製作するだけなので作り方は基本同じになります。
おくみに関しても動画で解説致します。
↓その『おくみ』なしで製作した衣装↓
2.BLEACHの日番谷冬獅郎の隊長羽織
次郎長の衣装でなんちゃって着物製作に入って行こうと思います。実寸での製作なので参考になればと思います。
薄い灰色の着物にこげ茶の羽織、首元の赤い布、紺色の帯。
この画像の色味を元に生地を選びました。
また、質感も出来るだけ『綿』の感じを出して次郎長の古風なイメージと写真写りを安っぽく見せない為にどうするかを考えました。
結果、しわになりやすいものの、首元の赤い部分以外は綿で製作する事にしました。
着物の裁断は着る人のサイズによって変りますが、大体今回の大きさで製作したら問題ないかと^^
↓画像は後ろ身頃です。
着丈は好きな丈で構いません。
(画像の着物の着丈は135㎝)
裁断した長方形の着物(後ろ身頃)を半分に折って、衿ぐりの裁断を行います^^
3㎝下げて7㎝の幅を取り、Dカーブルーラーで
衿ぐりでカーブを書いてカットし、画像のような形にしましょう。
前見頃は「おくみ」の裁断もあります。おくみについては裁断時に解説します。
前見頃は2枚カットします。
着丈は後ろ身頃と同じ長さでOK!
後ろ身頃の様に衿ぐりをカットする必要はありません。
本当に直線のみの裁断になります。
前見頃の着丈は後ろ身頃の着丈と同じで大丈夫です。
幅は22~27の間に設定するといいといいぐらいかと思います!
おくみが入るので前見頃の幅を大きく取ってしまうと着物自体が大きくなってしまうので気を付けましょう。
次はおくみの裁断方法です。
「おくみ」はほとんどこの寸法で裁断していいです。
幅は出来上がりが15㎝になる様に17㎝で取っています。
今回の着物は依頼者さんの体型に合わせて裁断しているのでいつもと少し違う身幅になっていますが、よっぽど変わった着物でない限り今回の製作方法で作って大丈夫です^^
ただ身長が低い方、細身の方は少し小さくしてもいいと思います。着物は自分のヒップ回りの長さを基本に作ればまず間違いないかと思います。
また、男装の場合胸潰しを使うと思うのですが、胸の大きな方は段差が出来てしまうのでタオルなどでアンダー部分を埋めるといいです。
袖の幅は見頃の肩からも下がってくるので、羽織を着る次郎長にはあまり長さを付ける事が出来ません。
羽織から出てしまうとみっともないので、袖は短めの設定しておきます。
キャラクターによって長さが違うので袖は基本的に幅も長さもそのキャラに合わせて裁断しましょう。
袖の裁断前に見頃の肩をピンで止めてから自分で羽織って見頃が肩のどの辺り腕に落ちるかを見て袖の幅を決めると長さが短くなったり、長くなったりする心配がないので一度身体に合わせて袖の長さを決める事をおススメします。
袖の底部分の角を丸くしたい場合は2つ折りにして裁断しておきましょう!
私はロックミシンを持っているのでロックミシンで端処理を行います。
端処理は面倒ですが、ない方はピケを使って必ずやっておきましょう。
着物の場合は特に洗濯などをすることが多いので端処理をしておかないと1回きりの衣装になってしまいます。
何度も着れて、着た後もフリマアプリに出品できるようにほつれが無いように製作しておきましょう。
端処理をして終わったら見頃の縫製に入って行きます。
見頃の縫製はまず後ろ身頃と前見頃の肩の部分を縫い合わせます。両肩縫ってしまうと脇部分を縫う時に邪魔になるので片方の肩線を縫った後、そのまま脇線も縫っておくとやりやすいです^^
※本当は前見頃に「おくみ」を縫い付けてからやるのがスムーズです;
すっかり忘れていました。
肩線を1㎝で縫います。
脇線は袖を付けるので肩線から21㎝開けて裾まで縫います。縫い代は全て1㎝。
本当は後ろ身頃と縫い合わせる前に「おくみ」を縫わないといけなかったのですが…順番間違えました;
皆さんはお気を付け下さい><
少し縫う順番を間違えるだけで縫製が面倒になるので出来るだけ簡単に進められるように効率よく作業していきましょう。
画像の赤い線の部分を縫います。
袖口に20㎝脇線を縫わずにおいておきましょう。
反対も同じように縫い付けて下さい。
両方とも前見頃、後ろ身頃縫い付けたら割りアイロンをしたのが上の画像です。
見頃の肩が落ちているのが分かると思います。
この落ち分を考えて袖の長さを決めるほうがおススメです!
ここまで出来たら一度着て袖の長さと幅を決めて裁断に入りましょう。
次はおくみを縫って行くのですが、ここまで縫い合わせると後ろ見頃が邪魔になるので前見頃とおくみは先に縫い付けておいて下さいね;;
おくみは長い方を前見頃と縫い合わせます。
縫い合わせたら割りアイロンして下さい^^
おくみを付けるとだいぶ着物らしくなります。
おくみを縫い付けたら端の部分を1㎝曲げて表から7㎜で縫っていきます。
衿を付けるともっと着物らしくなりますよ^^
先に袖を付けると衿付けの時邪魔になるので先に付けておきます。
衿の幅は好きに決めていいですが、羽織の衿を5㎝にする予定だったのでこの着物は衿の出来上がりが4㎝になる様に作りました。
裁断は4㎝+4㎝の縫い代を1㎝ずつなので2㎝追加して、10㎝幅の衿を作ります。
裁断の前におくみから後ろ身頃を通して反対のおくみまでの長さをはかりましょう。
今回の長さは183㎝でしたが、生地の長さが足りないと思うので半分に割ります。
割ると91.5㎝です。
これに縫い合わせる為に2㎝の縫い代を足して93.5㎝で裁断しました。
※おくみを付けた着物は大体衿が長くなるので半分に分ける事をおススメします。
138㎝もあって、幅もあるのでかなり大きいです。ここに衿を付けて行きます。
衿の作り方に入っていきましょう!
衿はさっきお話した10㎝幅の93.5㎝を2枚カットします。
芯は5㎝幅の93.5㎝を裁断して、衿も芯も半分で裁断しているので縫い代1㎝で縫い合わせておきます。
衿のほうは10㎝幅になってるので半分に曲げて、内側に5㎝の芯を張って行きます。
芯張りが終わったら裏返し(表が中になる様)にセットし、端を1㎝で縫って、縫い代を芯の張ってある方に折り曲げてアイロンをします。
それを裏返したものがこんな感じになります。
反対の端も同じ処理をします。
183㎝の長い衿です^^;
縫うのも結構大変ですが、ピン打ちを細かく行えば綺麗に縫えますので安心してください。
衿の中心と後ろ身頃の衿の中心を合わせて、上の画像の様におくみの端と衿の端を合わせます。
なので…
右のおくみの端
後ろ身頃の中心
左のおくみの端の
3点を始めにピン打ちしてその間を均等に
なる様にピン打ちしていく感じです。
後ろ身頃のカーブ部分などはピンを多めに打っておくと縫う時にずれにくいので細かくピン打ちをしておきましょう!
直線部分は10~15㎝間隔でピン打ちするといいと思います^^
縫い代は1㎝でミシンにかけて行きます。
縫い終わったら画像の様に縫い代を衿の中に倒してアイロンを当てて行きましょう。
この作業を183㎝の衿全部に行います。
縫い代を内側に倒し終えたら縫い付けてないほうの処理を行います。
縫い目を覆うように折り曲げてアイロンをし表からピンで止めます。
この折り方を衿全てに施します。
そして、表から縫い目ギリギリを縫って行きます。
大体10㎝間隔でピン打ちしています。この表から見た際を縫って行きます。
このうらを見ると綺麗に縫えていてビックリすると思います^^
ここまで均等に縫えていると依頼者様にも
喜んでもらえますし、綺麗に縫えると
達成感がありますよ!
縫い代を折る時縫い目を覆うように1㎝曲げるのではなく、7㎜程度で曲げておきます。
覆うように曲げればいいのですがここも図って曲げるとより綺麗に縫えます!
※私のは感覚で曲げているので1㎜程度のずれがあります;
それでも縫い代を表に出すより断然綺麗なのでここは衣装の完成度を上げる為にも、衣装の持ちを良くする為にも頑張ってやりましょう!
衿に芯を張っている為、衿が綺麗に立ち
しかも形崩れを防ぐことが出来ます^^
ここまで来たら袖の縫製に入っていきます!
袖の縫製は直線でとっても簡単です。
袖は半分に曲げて上の画像の様に赤い線の部分を1㎝で縫って行きます。
縫い終わったら縫い代を折って裏返します。
角の部分は目打ちなどを使って綺麗に角を出しましょう!
これで角の部分を内側から出して行きます。
目打ちは100均でもいいのですが私が使っている物を紹介しておきました。
袖は綺麗に裏返すと画像の様になるので袖口は7㎜で縫っておきます。
見頃と縫い合わせる部分は着物を裏返しにして袖を表のまま内側に入れてピンで止めて行きます。
袖も見頃も開きを20㎝と同じにしているのでズレてなければ綺麗に合います^^
画像の「ココを合わす」の部分をピンで合わせて1㎝で真っ直ぐ縫って行きます。
縫い終わったら袖を引っ張ればこの通り!
内側の縫い代は袖側に倒してアイロンをします。
アイロンをする時に使う袖まんじゅうという
アイロン専用の道具があるのですが、こういった袖の内側に入れて上からアイロンをあてる事が出来るので変な所のに折り目が付かず綺麗にアイロンをすることが出来ます!
羽織の製作は着物の「おくみ」がないだけで縫製の方法は同じなので画像での解説は省きます。
着丈も短いので簡単に製作できます。
縫い方の手順
- 後ろ身頃と前見頃の肩線を縫う
- 脇線を縫う
- 衿を作る為に右端→後ろ身頃→左端の衿回りをぐるっとはかる
- はかった長さと同じ長さの衿を好きな幅(今回は5㎝なので縫い代入りで12㎝)で裁断
- 衿に芯張り
- 見頃と衿の縫い合わせ
- 袖の長さ決め、裁断、縫製
- 見頃と袖の縫い合わせで完成!
好きな幅、好きな長さで製作して構いません!
私は出来上がり8㎝にしたかったので
縫い代入りの18㎝で裁断して2つ折りにし、
1㎝で縫い裏返しました!
ただ直線で縫うだけなので簡単です。
↑の布を縫って裏返すだけでOK!
これに茶色の生地で作った羽織をセットするとこうなります!
※裾は依頼者様がお家にいらっしゃる時に
着てもらって決めるので縫っていません。
次郎長の首元の布がどうなっているか分からないので自分的にアレンジして作りました!
長い布を作ると毎度巻くのが面倒なのでマジックテープでワンタッチ式にしてみる事に…
ただ布をくしゅくしゅっと寄せて上からまとめてミシンで押さえました!
そこを綺麗に端処理して出来たのがこちら!
完成です!!
※裾上げしてない写真ですみません;
今回の製作は依頼だったので自分の着物を作る時より縫い目に気を付けました。
原作に寄せれるように生地の購入から依頼者様と行き、相談を重ね出来る限り簡単に着れる様に工夫しました。
なんちゃって着物は型紙無しで製作可能なので初心者の方におススメの衣装製作です!
サイズが同じで良ければ製作方法を参考に作って見て下さい^^
※前身頃の縫製先に行って後ろ身頃を縫うと作業しやすいと思います。
今回は着物が出来て行くのを分かりやすくしたかったので順序が少し違っています!
動画は小さいサイズで製作していきます。
この方法をそのままあなたの作りたいサイズにして製作して下さい^^
◆採寸と作り方◆
◆ミニサイズで実際作ってみた◆
いかがでしたか?
採寸というほどの採寸もなく製作てきたのではないでしょうか??
もちろん型紙もいらないので時間もかかりません♪
今だと刀剣乱舞のコスプレなどにおすすめです!
素材を変えてオリジナルコスなどの着物をレースで作っても可愛いものに仕上がりそうですね( *´艸`)
綿帯を作りたかったので和裁の本を見ましたが女性帯の解説でして男帯は?と思ってユーチュブを探しても同じでして高良さんに聞いて見ようと開いた所で帯と羽織が解説されていました。帯ですが芯を入れないでも大丈夫ですか?羽織ですがリサイクルで羽織を購入、少し小さいのですが外人さんはGパンの上に羽織って使ってますとの事ですが私は袖を取って袖無し羽織にしようと思います。で、着物と羽織は作りが違う様に思います。おくみが無いだけではなく袖からしたの部分にゆとりを持たせた幅布が縫ってあります。これが無いと少しおかしくなりませんか?